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POLICY
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経営方針17ヶ条

MANAGEMENT POLICY

  • 第1条

    社員の気持ちを大切にする。

    会社は結局、人がすべて。人間の働きは、気持ちの入り方次第で10倍100倍にもなるし、マイナスにもなる。社員はロボットではない。一生懸命がんばる社員の気持ちを大切にする。一生懸命がんばる社員にとって、今以上に温かい、働きがいのある職場をめざす。

  • 第2条

    人類に貢献する。

    この地球上に生を受けた80億人のうちの一人として、自分という人間がこの世に生きた証を何か残したいではないか。ささやかな足跡を残したいではないか。ここに日東化成という、おあつらえ向きの舞台がある。日東化成での仕事を通じて、人類に貢献しようではないか。そしてその事を、胸を張って家族や友人に話そうではないか。「私はこんな仕事をして、こんな風に世の中の役に立っているんだよ」と。そのためには、我々はお客様の期待にしっかり応え、「日東化成があって良かった」と思っていただけるような特別な存在になる必要がある。

  • 第3条

    技術力で戦う。

    日東化成は、会社の規模で勝負をしない。営業力で勝負をしない。それは我々の強みではないし、お客様もそれを日東化成に求めてはいない。日東化成は徹底して技術力にこだわり、技術力によってお客様の期待に応える。

  • 第4条

    いたずらに規模を追わない。

    もちろん成長するのは良いことである。身の丈にあった成長ならば、我々は喜んで受け入れる。だが、規模の拡大をめざすあまり、日東化成の生真面目な社風に合わないような人間まで雇用したり、採算がとれないような薄利多売にまで手を出したり、ということがあってはならない。日東化成は、自らの器量を超えない範囲で、地に足のついた、身の丈にあった成長をめざす。

  • 第5条

    極めて長期的視野に立って判断する。

    長期的な判断と短期的な判断とは、しばしば相反する。我々は、非上場の、中小規模の、どの企業グループにも属さないオーナー系の化学メーカーとして、極めて長い目で見て物事を判断する。具体的には、目先の利益よりも、次世代の技術開発への投資、製造設備への投資、人材教育への投資を優先する。例えば、現在伸びている有機ケイ素ポリマーも、技術開発に着手したのは30年以上前のことだった。

  • 第6条

    環境負荷低減への取り組みを加速させる。

    旧来からの価値観「高性能」「高品質」「低コスト」に加えて、新しく「地球環境への負荷低減」という重要な価値観が競争のルールに加わった。競争のルールが変わるのは、日東化成にとってもピンチであると同時に、チャンスでもある。世の中の流れが変わる時にビジネスチャンスが生まれる。日東化成は会社を挙げて、環境負荷低減への取り組みを加速させる。

  • 第7条

    海外の成長市場への取り組みを加速させる。

    人口の減少に伴い、様々な分野で日本市場は縮小しつつある。その一方で、中国、インド、東南アジア、中東、南米、その他、諸外国はめざましい経済発展を見せている。日東化成も、より一層海外志向を強め、そのようなパイ全体が拡大してゆく成長市場に参加することで、経済発展の果実を享受してゆく。

  • 第8条

    社外の方々からのご提案を歓迎する。

    日東化成は「オープン・ドア・ポリシー」で、社外の方々からのご提案を心から歓迎し、積極的に検討する。例えば、共同研究開発のご提案、新規原料ソースのご提案、製造受委託のご提案、独占代理店のご提案、ジョイントベンチャー設立のご提案、その他、双方のメリットになるのであればどんな事でもあり得る。
    過去にも社外の方々からの多くの素晴らしいご提案があったからこそ現在の日東化成があり、その陰には無数の「日の目を見なかったご提案」があったことを忘れてはならない。検討する前にためらう理由など何もない。

  • 第9条

    会社のためならば、誰が何を言ってもよい。

    社員一人一人は皆同じ「人間としての尊厳」を持っている。そういう意味では、年齢や役職の違いはあっても、皆平等である。会社のためならば、誰が何を言ってもよい。
    他部署のやり方に異議を唱えてもよい。新入社員が会社経営を論じてもよい。「会社のためになるかどうか」が唯一の判断基準であって、それ以外の判断基準など存在しない。年齢も役職も一切関係ない。

  • 第10条

    変わらないことは悪である。

    目まぐるしく変化する環境、移りゆく世の中にあって、生き残りたければ我々も変わるしかない。環境の変化に対応して、より良い形に進化するしかない。進化するか、滅びるか。それ以外の選択肢はない。
    したがって、変わらないことは悪である。
    新しい事をやりたくないがために、「やらないための理由」を見つけるのが上手な人間がいるが、その先に待っているのは破滅だけである。

  • 第11条

    チームワークを極めて重んずる。

    一匹狼にできる仕事など、会社の中に存在しない。すべての仕事は、他者と情報交換し、他者と議論し、他者と役割分担して、チームワークで取り組むものである。その根底にあるのは、他者を認め、他者を尊重する心である。
    いくら経験が長くても、いくら専門知識が多くても、他者と協力できない人間に任せられる仕事はない。そもそも、チームワークで仕事をできない人間は、会社員には向かない。チームワークの大切さは、いくら強調しても足りない。

  • 第12条

    社員一人一人が「何でも屋」になって戦う。

    大企業は、組織力とシステムで戦う。中小企業は、一人一人が「何でも屋」になって戦う。中小企業においては、「私は経理部員だから経理しかやりません」という考え方は存在しない。経理部員であっても、新入社員募集の採用活動もやる。株主総会の準備もやる。情報システム入れ替えプロジェクトもやる。取引先の与信管理や契約法務にまで口を出す。…それが中小企業である。それを「面倒だ、大変だ。」と感じるか、それとも「こんな事までやらせてもらえる。成長の機会を与えてもらえる。何て幸せなんだ。」と感じるかは、その人次第である。
    日東化成は、たかだか200名程度の中小企業である。会社のためになるのであれば、誰が何をやってもよい。小難しい理屈など要らないのである。中小企業においては、組織だの役割分担だのは後から付いてくるものであって、それが強みでもあり、場合によっては弱みにもなる。そういう中小企業の特性を、我々はよく理解しておく必要がある。

  • 第13条

    自分の頭で徹底的に考える。

    これからの厳しい時代を生き延びてゆくには、世の中に星の数ほどある原料メーカーの中で、お客様に、我々日東化成を選んでいただく必要がある。そのためには、日東化成にしかできない、独創的でオリジナリティあふれる製品・サービス・ソリューションを提供し続けてゆくしかない。
    これからの時代、価値の源泉は「独創性・オリジナリティ」にある。
    そして、それを生み出すのは「自分の頭で徹底的に考える」人材である。新入社員であっても、自分の頭で徹底的に考えて生まれたアイデアは、ベテラン社員であっても、過去からの習慣や世間の常識にとらわれて思考停止状態で発想したアイデアよりも、遥かに価値がある。

  • 第14条

    出る杭は歓迎する。

    摩擦を恐れず行動する人は、本気でやりたい事がある人である。摩擦を恐れず何かを主張する人は、目標を達成しようという情熱を持っている人である。そして会社を動かすのは、世の中を変えるのは、こういう人々である。
    日東化成は、出る杭を歓迎する。

  • 第15条

    良き社風を大切に守り育ててゆく。

    日東化成の社風は、「勤勉、誠実、協調」である。
    この社風は、設立以来70有余年の長きにわたって、尊敬すべき諸先輩方から受け継がれてきたものである。社風とは目に見えないものであり、客観的指標で表すこともできないが、会社にとってかけがえのない財産である。
    日東化成は今後も、この良き社風を大切に守り育ててゆかねばならない。そして、この日東化成という船に新しく乗り込んで来た仲間に対しては、社員一人一人が、この社風を教育し共有してゆかねばならない。もし我々の社風にそぐわないような、不真面目で不誠実な人間がこの船に乗っていたら、そういう人間は排除しなければならない。そのようにして、200人の乗組員とこの船を守ってゆかねばならない。

  • 第16条

    結果よりもプロセスを重視する。

    もちろん「結果」は尊い。どんなきれいごとを言っても、最終的には「どれだけ利益を出したか」、P/L(損益計算書)が通信簿であり、これ一枚で評価される。そういう意味では、「結果よりもプロセスを重視する」などという経営方針は甘っちょろい以外の何物でもない。
    しかし、何よりも大切な「結果」を出すためにも、結果ばかりにこだわってはいけないのだ。例えば、研究開発部門であれば特に長期的視点から評価すべきだし、また事業部門においても当事者の努力とはかけ離れたところで結果が左右されることが多い。したがって、結果そのものよりも「適切に作戦を立て、適切に判断し、適切に行動したかどうか」というプロセスが重視されるのであって、また、このような文化の中でこそ、結果ものびのびと育ってくるのである。

  • 第17条

    誠実に、信用第一でお客様とお付き合いする。

    お客様は色々な面で、例えば、品質の面で、安定供給の面で、技術サポートの面で、環境安全コンプライアンスの面で、日東化成を信用して下さっている。
    そうでなければ、1円でも安い原料メーカーから買う道理である。日東化成は、そのようなお客様の信用に応え、誠実にお付き合いしてゆかねばならない。広いようで狭い化学業界、結局は信用第一である。